「まだまだ」

 派手な音を立ててサンビーム宅のドアが開かれた。たまたま在宅していたサンビームが驚いて玄関に向かうと、清麿がずかずかと上がりこんでくるところであった。
「清麿? どうしたんだい、こんな時間に」
 サンビームの問いかけに答えず室内を見回した清麿が、状況がつかめないままのサンビームのほうを向いた。
「よし、今日は来てないな」
「来てって、誰が?」
「太陽マークの社長とか、スティーブン・タイ○ー似のおっさんとか、反重力装置で浮いている『?』帽子のおっさんとかのことだよ」
 清麿の目が据わっている。
「折角こんな素敵同盟ができたというのに、あいつは『BBS占いで出たキャラしか書かないーv』とか言って王道カップリングであるはずのオレをずーっと無視しやがった!」
 その言い分に突っ込みどころは満載なのだが、サンビームは無難に沈黙を通した。
「だが今回の布教キャンペーン用ということで、占いとは別にやっと清サンを書く気になってくれたらしい!」
 瞳を輝かせ拳を握る清麿の背に流れるのは、間違いなくキースの作詞によるベートーベンの第九番である。
「ありがとう素敵同盟! ありがとう管理人さま!! そして布教キャンペーンに乾杯!!!」
 嬉しそうにあさっての方向に向かって語る清麿に、事情のわからないサンビームはただただ首を傾げるばかりであった。

 しかし清麿は知らない。魔界出身お子サマーズの二人もこのチャンスを狙っていることを(笑)。


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