「ほかほか」
きっかけはなんだっただろう。確か今日はこの冬一番の寒さだとかいった、そんな他愛のない話だった。
オレとサンビームさんとは二人並んで窓の外を見ていた。今にも雪が降り出しそうなどんよりした雲が星空を覆いつくしている。
「道理で寒いはずだよ」
そう言ったオレの頬に、サンビームさんの手がそっと触れた。少し冷たいその体温が誘うように、こちらの熱を奪っていく。
「清麿は温かいね」
低い声でささやかれて、俺は口を尖らせた。
「それって子供体温ってことだろ?」
すると、明緑色の瞳が小さく瞬きする。心外だといわんばかりに。
「子供に対してこんなにドキドキしたりしないよ」
そう言うとサンビームさんは捉えたオレの手を自分の胸へと導いた。掌から伝わってくるのは、肌の下の規則正しい気ぜわしげな心音。
「ね」
サンビームさんの頬がうっすらと上気している。唇のわずかなふるえさえ感じるほどオレたちは顔を近づけていた。
「うん。オレのと同じくらい早いよ」
互いの影が重なってしまうくらい、身体を寄せ合っていることがオレの心臓の鼓動も早めている。
「サンビームさん、温めてあげようか?」
オレの問いに、サンビームさんはためらうことなくうなずいてくれた。
真夜中に降り始めたこの冬最初の雪にオレたちが気がついたのは夜が明けた後のことだった。
清サンはぬくぬくでいいですね。私は布団から出るのに四苦八苦です。
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