「なぞなぞ」
最近サンビームは我が家でくつろぐことができない。魔界の王を決める戦いに関わるようになってからというもの、魔物がらみの交友が増えて始終誰かが彼の家を訪れるようになったためである。
そんな訳で今日も今日とて訪問者が一人。
・・・この人はくつろぐ時くらいマントを脱げばいいのに。
ナゾナゾ博士が帽子を脱いだだけのいつも通りの正装できっちり正座までしている。若者のお手本としてはあらまほしき姿だが、なにもサンビームのところでかしこまる必要もないだろうにと思う。
「おや、サンビームくん。ずいぶん退屈そうな顔をしているではないか」
確かにこの年中無休で上○彩に「オフコース!」とか言いそうな老人に比べれば退屈そうに見えるのかもしれない。
「そういう時にはナゾナゾ博士のナゾナゾが一番じゃよ」
「ナゾナゾ・・・ですか」
唐突な展開についていけず目を白黒させるサンビームに、ナゾナゾ博士はマントを大きく広げて立ち上がった。
・・・ああ、演出用なんだな。彼のマントは。
ウマゴンやガッシュであれば「カッコイイ」と喜ぶのだろうな。許容量を軽くオーバーした脳がつまらないことを考える。
「オホホホホ。私のナゾナゾ、楽しいナゾナゾ、第1問!」
日本の老人がみな彼のようだったら、介護保険など必要あるまいに。
「上は緑色、下は赤色、そんな私のペットの名前はな〜んだ?」
右手の人差し指を自信満々に突き出しポーズを決めるナゾナゾ博士にサンビームはつんのめった。
「ド、ドクター?」
「ハハハハハ。どうした分からんのかね」
言われてサンビームは一応真剣に考えてみる。
「・・・・・ニンジンとか」
「残念、不正解!」
不敵な老人はニヤリと笑うと、サンビームのあごを引き寄せ口づけた。
「ななななななな!」
サンビームの緑色の髪の下の顔が真っ赤に染まり、ナゾナゾ博士は大笑した。
「正解は君自身じゃよ。サンビームくん」
完全に翻弄されていることに動揺したサンビームは、自分がナゾナゾ博士のペット呼ばわりされたことに幸か不幸か気づいていないのであった。
ナゾサン第2弾です。サンビームさんは博士のこと「Dr.ナゾナゾ」って呼ぶんですよね。過去のことを知っているのかなあ。うふーv
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